アガパンサス(紫君子蘭)というお花です。
Agapanthusは、ギリシャ語で愛を意味する「agape」と、花を意味する「anthos」が語源なので、「愛の花」ですね。
2年前に当店を新築した際に作って頂いた小さな庭に、数週間ほど前からニョキニョキ勢いよく伸びてきて、何が咲くのだろうと楽しみにしていました。
つぼみの状態のときに、お花に詳しいお客様にお聞きしたところ「アガパンサス」と教えて頂きました。
自分にとっては初めて出会った花だったので毎日気にかけていたのですが、ふとご近所の花壇に目を配ってみると、同じ花が既にたくさん咲いており、あの花はうちだけの特別な花ではなかったということを、後で知った次第です。
「あ、これって、あの本のお話と同じだな」と思いました。
たぶん読まれたことのある方ならご存知だと思いますが、「星の王子さま」が大切にしていた、あのバラとのエピソードです。
確かにアガパンサスも周りにたくさん咲いてはいましたが、私にとってのアガパンサスは、この花だけ。
本の中ではそのことを、キツネさんが王子さまに教えてくれます。
「もう一度、バラの花を見にいってごらんよ。あんたの花が、世のなかに一つしか ないことがわかるんだから。それから、あんたがおれにさよならをいいに、もう一度ここにもどってきたら、おれはおみやげに、ひとつ、秘密をおくりものにするよ」
キツネの言う「秘密のおくりもの」については本に書かれていますので、答えが気になるという方は本を手にとってご覧になってください。
アガパンサスも今とても綺麗に咲いていますので、よろしければお買い物のついでに、ご覧になってください。